塗装業 利益率が消える理由|手残り9万円の真実

塗装業 利益率が消える理由|手残り9万円の真実

人工24人、缶数182缶。売上648万円の現場なのに、通帳に残ったのは9万円でした。歩合と日当を口約束で決め続けた塗装会社が、利益率を初めて工事別に計算した記録です。


1. 受注したときは「いい現場」だった

2. 雨で3日流れた朝、歩掛の狂いが始まった

3. 完工しても現金が残らなかった理由

4. 次の現場から変えた3つのこと

受注したときは「いい現場」だった

鉄骨造3階建て、築28年の賃貸マンション改修工事です。外壁と屋上防水、鉄部塗装込みで請負金額648万円。工期は21日間で組みました。

社長は職人歴18年、独立して6年目。職人は常用3人と外注2人の体制で、日当は職人ごとに「だいたい2万」「あいつは2万2千」と口頭で決めてきました。歩合も棟梁経験のある職人には「利益が出たら多めに」と曖昧なまま渡してきました。

見積もり時点での粗利は計算上32%、208万円の想定でした。数字だけ見れば悪くない現場です。

雨で3日流れた朝、歩掛の狂いが始まった

着工10日目、下地処理とケレン(下地調整)を終えて吹付塗装に入る予定の朝、天気予報が外れて雨が降りました。

工程を組み替えて鉄部塗装を先行させましたが、職人2人が別現場の応援に回っていて出面(現場に入る人数)が足りません。急遽、外注を1人追加しました。日当2万3千円、口約束です。

缶数が足りなくなった

当初発注は上塗り用シリコン塗料42缶でしたが、下地の傷みが想定より深く、下塗りに8缶追加。標準塗布量から逆算した見積もりが甘かったのです。

結局、工期は21日から26日に延び、人工は当初計画の19人から24人に膨らみました。缶数も154缶の予定が182缶になりました。

完工しても現金が残らなかった理由

工事は無事に終わり、施主からのクレームもありませんでした。現場としては「成功」です。

ところが決算前に社長が通帳を見ると、この現場に紐づく現金はほぼ残っていませんでした。売上648万円に対して、職人への支払い総額は312万円。当初想定より58万円多く出ていました。

材料費も追加8缶分でおよそ6万円増、外注の緊急手配で日当も高めに払っています。歩合として棟梁に渡した15万円も、利益が出た前提の口約束でしたが、実際の利益率は計算していませんでした。

工事別に計算して初めてわかったこと

決算時にこの現場だけ切り出して利益率を出すと、想定32%に対して実際は14%。金額にして208万円想定が91万円まで落ちていました。延びた5日分の日当と缶数追加が、そのまま利益を削っていたのです。

次の現場から変えた3つのこと

社長がまず変えたのは、歩合と日当を工事着工前に金額で書面化することでした。「雨で延びた場合の追加日当は2万5千円まで」と条件も先に決めました。

次に、缶数と人工を工程表に紐づけて、進捗のたびに粗利を仮計算する運用にしました。紙の日報では追いつかないため、現場ごとの数字をその場で入力する仕組みが必要でした。

私たちイーテクノスも塗装会社を経営していて、同じように工事が終わるまで利益率が見えない時期がありました。その経験から、現場ごとの人工・缶数・歩合を入力するとその場で粗利が出るクラウド管理ツール「Anga」を作りました。

口約束を悪者にする話ではありません。ただ、口約束のまま工事が延びると、利益率を計算する機会そのものがなくなります。工事別の粗利が見えれば、次の見積もりで歩掛と日当の基準を直せます。

歩合は気持ちで払ってきた。数字で見たら気持ちだけじゃ払えないとわかった

よくある質問

Q. 塗装業の利益率は何%あれば健全ですか

工事規模や外注比率で差はありますが、粗利率25〜30%を確保できていれば固定費を吸収しやすい水準です。今回の現場のように14%まで落ちると、人工や缶数が想定を超えた分がそのまま赤字圧力になります。工事別に粗利を出して初めて基準の妥当性がわかります。

Q. 職人の日当や歩合を書面化すると関係が悪くなりませんか

多くの現場では逆です。曖昧なまま延びた工期の追加分でもめる方が関係を壊します。着工前に「延びた場合はいくら」まで決めておくと、職人側も安心して動けます。書面化は不信ではなく、条件を先に共有する作業です。

Q. 工事ごとの利益率はどうやって計算すればいいですか

売上から材料費・外注費・人工費・歩合を差し引いた粗利を、工事単位で出すのが基本です。手作業だと工事終了後になりがちなので、進捗の途中で仮計算できる仕組みがあると、延びた工程での判断が早くなります。

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塗装業原価管理、Excelで粗利22%が8%になる理由

塗装業原価管理、Excelで粗利22%が8%になる理由

外壁面積1200㎡、工期42日、職人延べ168人工。完工時は喜んだのに、決算で粗利8%しか残らなかった現場があります。原因はExcel集計の1週間遅れでした。


1. 見積り粗利22%のはずが、決算では8%だった

2. 問題が起きた瞬間 足場代の再発注が漏れていた

3. どう動いたか 現場担当者が拾い直すまで3週間

4. 結果どう変わったか 現場ごとの粗利を工事中に見る仕組みへ

見積り粗利22%のはずが、決算では8%だった

築28年、鉄筋コンクリート造の分譲マンション改修工事です。

外壁面積約1200㎡、屋上防水込みで工期42日、下地処理からタイル補修、フィラー、上塗り2回まで含む案件でした。見積り時点の想定粗利は22%。元請からの信頼も厚く、追加工事も含めて受注額は980万円まで膨らみました。

完工した時点では現場監督も社長も「今期の柱になる」と話していたそうです。ところが半年後の決算で、この現場の実際の粗利は8%しかなかったことが判明しました。差額の14ポイント、金額にして約137万円がどこに消えたのか、誰も即答できませんでした。

問題が起きた瞬間 足場代の再発注が漏れていた

原因を遡ると、足場代の再発注が現場のExcelに反映されていなかったことが分かりました。

当初の足場は21日間のリース契約でしたが、雨天による工程の組み直しで実際は35日間かかっています。延長分の請求書は経理に届いていたものの、現場ごとの原価シートには手入力されておらず、翌月の集計担当が気づかないまま決算まで放置されていました。

塗料代も同様です。シリコン系上塗りを4斗缶換算で32缶発注する予定が、下地の吸い込みが想定より激しく、追加で6缶発注していました。この追加分の伝票も、現場担当者のExcelシートと本社の集計シートで二重管理になっており、片方にしか反映されていなかったのです。

人工の数字も現場と事務所でズレていた

延べ168人工の想定に対し、実際は雨天順延で188人工かかっていました。日報はLINEで共有されていたものの、月末にExcelへ転記する作業が現場監督の手作業だったため、繁忙期に転記漏れが2回発生しています。

どう動いたか 現場担当者が拾い直すまで3週間

決算で赤字傾向が発覚してから、経理担当が現場監督に確認の電話を入れました。

現場監督は現場終了後すでに別の3現場を掛け持ちしており、記憶を頼りに足場代・塗料代・人工を拾い直す作業に3週間かかっています。請求書の束を倉庫から引っ張り出し、LINEの日報履歴を1日ずつ遡り、ようやく差額の内訳が見えてきました。

この拾い直し作業自体に、現場監督の実働で約15時間、経理担当で約10時間かかったといいます。1現場の原価を確定させるためだけに使った時間です。塗装会社が抱える現場が同時に10件あれば、同じ作業を10回繰り返す計算になります。

完工した時は儲かったと思ってたのに、決算見て青ざめたよ

結果どう変わったか 現場ごとの粗利を工事中に見る仕組みへ

この一件のあと、この会社は現場ごとの原価をリアルタイムで集計する仕組みに切り替えました。

足場代、塗料の缶数、人工の出面(出勤した職人の人数と日数)を、発生した都度スマホから入力する運用に変更しています。Excelのように月末にまとめて転記するのではなく、追加発注や工程延長が起きたその日に反映される形です。

結果、次の同規模改修工事(外壁面積約1100㎡、工期38日)では、工事が終わる前の段階で粗利が19%まで下がっていることが見えました。足場の延長が発生した時点でアラートに気づき、元請への追加請求交渉を工事中に済ませられたためです。決算を待たずに手を打てたことが、最終的な粗利を確保した最大の要因でした。

原価管理システムを検討する塗装会社の担当者から「Excelでも項目を増やせば同じことができるのでは」と聞かれることがあります。理屈上はできますが、転記作業と二重管理をなくさない限り、遅れて気づく構造は変わりません。私たちイーテクノスも塗装工事を自社で請け負う中で、同じように決算まで現場の利益が見えず苦しんだ経験があります。そこから生まれたのがAngaで、足場代・塗料代・人工をLINEやスマホから入力するだけで、現場ごとの粗利が工事中に見える仕組みにしています。

よくある質問

Q. Excelでの原価管理と原価管理システムの違いは何ですか

Excelは月末にまとめて転記する運用になりがちで、追加発注や工程延長の反映が遅れます。原価管理システムは発生時点で入力する運用にできるため、工事中に粗利の変化に気づける点が最大の違いです。決算まで待たずに手を打てるかどうかが分かれ目になります。

Q. 塗装会社が原価管理を後回しにしがちな理由は何ですか

受注と施工に追われ、原価集計は事務所の手が空いた時にまとめて行う会社が多いためです。現場監督も掛け持ちが多く、日々の入力に時間を割きにくい事情もあります。結果として原価の遅れが常態化し、決算で初めて赤字に気づくケースが起きます。

Q. 原価管理システムを導入すると現場の負担は増えませんか

入力項目が多すぎるシステムは現場の負担になりますが、LINEやスマホで発生都度に入力できるタイプなら、月末にExcelへまとめて転記する手間がむしろ減ります。導入時は入力項目を絞り、現場監督が使い続けられる形にすることが分かれ目になります。

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職人が余るのに現場を断る、稼働率不可視の罠

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職人が2人余っているのに、隣の現場からの応援要請を断る。そんな矛盾が塗装会社では珍しくありません。原因は気合いではなく、稼働率を数字で見る仕組みがないことです。


1. 「手が空いてる」のに断る、という矛盾

2. 本当の原因は3層に分かれています

3. なぜこの問題は何年も放置されてきたのか

4. 断る理由を数字で潰していく

5. 後継者不在という、もう一つの断る理由

「手が空いてる」のに断る、という矛盾

外壁塗装の現場を3つ抱える会社があるとします。Aは下地処理待ちで職人が半日暇、Bは吹付待ち、Cは応援が欲しいと電話してくる。

この状況、社長の頭の中には「なんとなく」の感覚しかありません。誰が今日どこで何時間動いているか、リアルタイムで数字にした表がないからです。

結果、「Cさん、今大丈夫か聞いてみるわ」と現場監督に電話を1本入れる手間を惜しんで、Cの要請はそのまま断られます。人が足りないのではなく、足りているのに見えていないだけです。

本当の原因は3層に分かれています

1層目・稼働率が可視化されていない

出面(現場ごとの職人の出勤・稼働状況)は日報や職人からの電話報告でしか把握できません。日報は現場が終わった後に上がるので、当日の空き時間には使えないデータです。

2層目・人件費が現場別に紐づいていない

どの現場にどれだけ人工(作業員1人1日分の稼働単位)がかかったか、決算のタイミングまで見えない会社は珍しくありません。応援に回した職人の人件費をどの現場のコストにつけるかが曖昧なら、応援を出す判断自体が怖くなります。

3層目・断る方が心理的に安全という現場文化

応援を出して失敗するより、断って何も起きない方が現場監督は責められません。仕組みがないから、個人の判断力と勇気に頼るしかなく、結局「今回は見送ります」が積み重なります。

なぜこの問題は何年も放置されてきたのか

塗装業は現場が分散していて、職人も一人親方や外注が混ざります。エクセルや紙の日報で管理していても、業界の景気が良ければ「断っても次の現場で回収できる」感覚で済んでいました。

ところが2026年に入り、状況が変わりました。塗装工事業の倒産は今年1〜4月で前年同期より増えています。職人不足に加え、資材高騰と原油・ナフサ供給不安が重なり、余裕のあった経営体力が削られているためです。

加えて2025年12月施行の改正建設業法では、労働者の待遇改善が求められ、長時間労働で穴埋めする従来のやり方が難しくなりました。人件費は上がる一方で、現場を断れば売上が減る。両側から締め付けられる構造に、可視化の甘さが放置できる余裕はもうありません。

断る理由を数字で潰していく

まず必要なのは、日報が上がる前に「今日、誰がどこで何時間動いているか」を見られる状態にすることです。紙やLINEの報告を後から集計するのではなく、リアルタイムで拾う仕組みに変えます。

次に、現場ごとの人件費を人工単位で紐づけます。応援に回した職人のコストがどの現場につくかが見えれば、応援の可否を感覚ではなく数字で判断できます。

改正建設業法では請負代金の変更方法や契約内容の明確化も求められています。稼働実績が数字で残っていれば、追加費用の交渉材料にもなり、価格転嫁の根拠づくりにも直結します。

私たちイーテクノスも、もともと塗装会社を自社で経営していて、この「断る理由が数字で見えない」状態にずっと悩んできました。現場ごとの利益が決算まで分からず、応援を出す判断がいつも勘頼りだったからです。そこで生まれたのがAngaです。現場ごとの出面と人件費をリアルタイムで見える化し、稼働率を数字で判断できるようにしています。応援を出す・断るの判断を、感覚ではなく数字に戻したい会社に向いています。

手が空いてるの分かってても、断る方が楽なんですよ。

後継者不在という、もう一つの断る理由

稼働率が見えないまま社長が高齢化すると、次の選択肢はM&Aや事業承継です。塗料業界でも後継者問題を背景に、中小企業と大手企業の統合が進んでいます。

中小企業庁や商工会議所には事業承継やM&Aの相談窓口があり、専門家派遣やマッチング支援を受けられます。自治体独自の事業承継補助金もあるので、所在地の制度は一度確認しておく価値があります。

人材確保等支援助成金のような採用・育成向けの助成金も、職人の採用や職場環境改善に使える可能性があります。断る理由を減らす打ち手は、社内の仕組み改善だけでなく、外部の支援制度にも広がっています。

よくある質問

Q. 塗装業の人手不足対策として、まず何から始めればいいですか

職人を増やす前に、今いる職人の稼働率を数字で把握することから始めてください。現場ごとの出面と人件費が見える化されると、応援に回せる人が実は社内にいたと分かるケースが多くあります。採用より先に手を打てる部分です。

Q. 現場ごとの人件費を紐づけるのは大変そうですが、紙の日報でもできますか

紙でも不可能ではありませんが、集計に時間がかかり当日の判断には使えません。リアルタイムで拾えるツールを使うと、その日のうちに応援の可否を判断できるようになります。まずは1現場から試すのが現実的です。

Q. 改正建設業法は塗装会社の人手不足対策にどう関係しますか

労働者の待遇改善が必須化され、長時間労働で人手不足を補うやり方が難しくなります。人件費上昇分を請負代金に転嫁する仕組みづくりが急務になり、そのためにも現場別の人件費把握が欠かせません。

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見積もり20万円差で負ける理由と脱却5手順

見積もり20万円差で負ける理由と脱却5手順

同じ坪数、同じ現場なのに他社より20万円高い。理由を聞かれて「相場です」としか言えなかった社長へ。見積書の中身を変える手順を、そのまま明日から使える形で並べます。


1. 相見積もりで負ける本当の理由は「安さ」じゃない

2. 手順1:過去の見積書を「根拠の量」で棚卸しする

3. 手順2:工程ごとに「なぜこの塗料か」を1行添える

4. 手順3:天候・下地リスクを契約書に明記する

5. 手順4:提出前に第三者目線でチェックする

6. 手順5:見積もりの根拠をデータで積み上げる

相見積もりで負ける本当の理由は「安さ」じゃない

元請から「A社が坪3,000円安いんですけど」と電話が来たとき、多くの社長がまず値引きを考えます。

でも実際に負けている理由は価格ではなく、見積書に「なぜその金額か」が書いていないことです。

ケレン(下地の錆や旧塗膜を削る作業)を何種で何時間やるのか。下塗り・中塗り・上塗りで何を使い、標準塗布量はいくつか。これが書いていない見積書は、読み手からすると全部「同じ商品」に見えます。

同じに見える商品は、安い方が勝ちます。当たり前です。

値引きで受注した現場ほど後で痛い

値引きで取った現場は、大抵どこかの工程を削って帳尻を合わせます。人工(にんく・作業員1人1日分の工数)を減らすか、希釈率を上げて塗料を薄く伸ばすか。

どちらも3年後のクレームになって返ってきます。値引き合戦から抜けるというのは、単価を上げる話ではなく、比較される土俵を変える話です。

手順1:過去の見積書を「根拠の量」で棚卸しする

まず今すぐできることから始めます。直近5件の見積書を机に並べてください。

それぞれに「使用塗料の商品名」「色番(日塗工番号)」「工程数」「面積あたりの塗布量」が書いてあるか、赤ペンでチェックします。

ここでつまずくのが、社長本人は現場をわかっているので「書かなくても伝わる」と思い込んでいる点です。元請の担当者は塗装の素人であることが大半で、専門用語を見た瞬間に「よくわからないから価格だけ見よう」となります。

棚卸しの結果、根拠が薄い見積書が多ければ、それが値引き合戦の原因だったとわかります。

手順2:工程ごとに「なぜこの塗料か」を1行添える

次に、新しく作る見積書には工程ごとに理由を1行加えます。

「中塗り・上塗り:クリーンマイルドシリコン(日本ペイント)/ND-100/艶3分 ※北面の紫外線劣化を考慮し低汚染タイプを選定」というように、選定理由まで書きます。

ここでつまずくのは、理由を書こうとして長文になり、逆に読まれなくなるパターンです。1工程1行、40字前後に収めるのがコツです。

元請の担当者が社内で稟議を通すとき、この1行がそのままコピペで使える説明文になります。ここまでやると、あなたの見積書は「価格表」から「提案書」に変わります。

手順3:天候・下地リスクを契約書に明記する

2025年12月に施行された改正建設業法では、著しく短い工期の禁止と、天候や下地状況などのリスク情報を発注者に提供する義務が新しく定められました。

これは面倒な規制ではなく、むしろ見積もりの武器になります。

「雨天による工程順延の可能性」「既存下地の劣化度合いによる下地処理範囲の変動」を見積書の備考欄に明記すれば、価格の裏にある根拠がさらに具体的になります。

ここでつまずくのは、リスク項目を書きすぎて「言い訳が多い会社」に見えてしまうことです。3項目までに絞り、それぞれ1文で簡潔に書きます。

手順4:提出前に第三者目線でチェックする

見積書ができたら、現場を知らない事務員や家族に読んでもらいます。

「この工程、何のためにやるかわかる?」と聞いて、答えられなければ根拠の書き方が足りません。

ここでつまずくのは、社長自身が最終チェックをすると「自分は理解できるからOK」と判断してしまう点です。第三者の目を必ず一度通します。

職人の癖まで反映できているか

塗料名を正式名称で書いたつもりでも、現場では職人が略称で呼んでいることがあります。「クリマイ」で通っている塗料が正式には「クリーンマイルドシリコン」だったりします。

見積書と現場指示書で表記がずれていないか、ここも合わせて確認します。

手順5:見積もりの根拠をデータで積み上げる

ここまでの手順を紙とExcelでやろうとすると、現場が10件あれば見積書の作成だけで月20時間は飛びます。過去の工程データを毎回手打ちで探す時間が一番のロスです。

加えて、改正建設業法で労働者の待遇改善が必須になり、人件費は今後も上がっていきます。値引きで受注する体質のままだと、上がった人件費を価格に転嫁できず、経営を圧迫します。

倒産件数が前年より増えている今の状況では、見積もりの精度と速さの両立が事業継続に直結します。

私たちイーテクノスも塗装会社を経営していて、まさにこの「根拠を書く手間」に苦しんできました。代表の井上が自社の現場で困った経験から、工程・塗料・色番の根拠をテンプレ化して見積書に自動反映できるソフト「Anga」を作りました。

値引き合戦から抜ける5つの手順は、道具があれば毎回のことなので手間が減ります。まずは今使っている見積書1枚をAngaに読み込ませて、根拠の抜けをチェックするところから試せます。

同じ坪数なのに他社より高いと言われて、何も言い返せなかった夜がある

よくある質問

Q. 見積書に工程や塗料の根拠を書くと、逆に手間が増えて見積もり作成が遅くならないか心配です

最初の数枚は時間がかかりますが、工程と塗料の組み合わせはパターン化できるため、テンプレートを作れば2回目以降は選ぶだけで済みます。手作業なら過去見積もりのコピペ、ソフトを使うなら登録データからの自動反映で時間を大幅に減らせます。

Q. 元請が価格だけしか見ていない場合、根拠を書いても意味がないのでは

担当者個人が価格だけで見ていても、社内稟議では根拠が必要になる場面が必ずあります。根拠が書かれた見積書は稟議書にそのまま転用でき、元請担当者にとって手間が省ける資料になるため、結果的に選ばれやすくなります。

Q. 塗装工事見積もりソフトを導入する目安のタイミングはいつですか

月の見積もり作成件数が5件を超えたあたりから、手作業での根拠記載に時間がかかり始めます。相見積もりで負ける回数が増えたと感じたタイミングも、見積もりの中身を見直す良い機会です。

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72万円の差額、見積もりソフト未導入が原因

72万円の差額、見積もりソフト未導入が原因

人工78人工、缶数312缶の外壁改修現場。原価計算を電卓とExcelでやった結果、資材高騰分が抜け落ちて赤字寸前になった塗装会社の話です。何が起きたのか時系列で追います。


1. 見積もりを出した3月、缶数は読めていた

2. 着工直前、塗料屋から届いた1本の電話

3. 再計算にかけた6時間、そして72万円の差

4. 次の現場で変えた3つのこと

5. 見積もりソフトは「計算の速さ」より「更新の仕組み」を見る

見積もりを出した3月、缶数は読めていた

埼玉県内、築28年・5階建て・総戸数36戸のマンション大規模改修です。

工期は42日、延べ人工78人工。下地補修から高圧洗浄、シーラー、上塗り2回まで含めた足場架設面積は約1,800平米でした。

社長は職人上がりで、見積もりは自分の電卓とExcelで作ってきました。過去の現場データをもとに、シリコン系上塗り材を1缶15平米換算で計算し、必要缶数は312缶と算出。ここまでは経験の勘がほぼ的中していました。

問題は缶数ではなく単価でした。見積書を作成したのは3月上旬。使った塗料単価は前年12月の仕入れ価格のまま、Excelの単価セルを更新せずに転記していたのです。

着工直前、塗料屋から届いた1本の電話

着工2週間前、いつも使っている塗料商社から連絡が入りました。

「来月からシリコン系、1缶あたり480円上がります」。

原油価格と原料ナフサの高騰を受けた値上げでした。312缶なら15万円弱の増加です。しかも下塗りのシーラーも別枠で値上げ対象になっていました。

社長はここで初めて、3月に作った見積もりの単価が古いまま元請に提出されていたことに気づきます。Excelのシートは現場ごとにコピーして使い回していたため、単価セルの更新履歴も残っておらず、いつの時点の価格かも分からない状態でした。

塗装工事業の倒産は2026年1月から4月にかけて前年同期比で増えています。職人不足と資材高騰、中東情勢による原油・ナフサの供給不安が中小・零細事業者を直接圧迫しているためです。この現場も、その圧力の縮図でした。

再計算にかけた6時間、そして72万円の差

社長は見積もりを一から洗い直すことにしました。

塗料312缶、シーラー・下塗り材、養生シート、足場材の運搬費、産廃処分費まで全項目を再確認。電卓とExcelでの再計算に要した時間は約6時間でした。

結果、当初見積もりと実際の仕入れ価格の差は72万円に達していました。内訳は塗料本体の値上がり分が約28万円、シーラー・下塗り材の値上がり分が約14万円、残りは運搬費と産廃処分費の変動分です。

元請への価格転嫁交渉は着工直前というタイミングの悪さもあり、最終的に認められたのは42万円分のみ。30万円は自社でかぶる形になりました。

なぜ電卓とExcelで見落としが起きるのか

原因は単価の更新漏れだけではありません。Excelの見積もりシートは案件ごとにコピーして作るため、どの現場のどのセルが最新価格か、社長本人しか把握できない状態になっていました。

2025年12月施行の改正建設業法では、資材高騰時の請負代金変更方法の明確化が求められています。契約段階でリスクと価格転嫁の条件を明記しておかないと、今回のように交渉が後手に回りやすくなります。

次の現場で変えた3つのこと

この一件のあと、社長が変えたのは大きく3つです。

  • 塗料単価は仕入れ先から値上げ通知が来た時点で即日反映する運用に変更
  • 見積書のテンプレートを現場ごとにコピーせず、単価マスターを1つに一本化
  • 契約書に価格転嫁条項を明記し、着工前の交渉タイミングを前倒し

どれも電卓とExcelのままでもできる改善ではあります。ただ、単価マスターの一本化と履歴管理は、Excelの手作業では属人化しやすい部分でした。

実際、次の現場(築15年戸建て、外壁塗装のみ、24缶規模)では、見積もり作成にかかる時間が従来の半分以下になったといいます。缶数計算と単価反映を分けて考えられるようになったことが大きかったそうです。

見積もりソフトは「計算の速さ」より「更新の仕組み」を見る

塗装工事の見積もりソフトを探すとき、多くの人は自動計算のスピードに目が向きます。

でも今回の現場が突きつけたのは、計算の速さではなく単価をいつ・誰が・どう更新するかという仕組みの問題でした。電卓もExcelも計算はできます。更新漏れを防ぐ仕組みがないだけです。

私たちイーテクノスも塗装会社を経営していて、この単価更新の抜け漏れには何度も苦しめられてきました。だからこそ開発したのが見積ソフトのAngaです。仕入れ単価をマスターで一元管理し、現場ごとにコピーしても古い単価のまま出てしまう事故を防ぐ設計にしています。

電卓とExcelを否定するつもりはありません。ただ、資材価格が動く今の状況では、更新の仕組みそのものを見直す時期に来ているのだと思います。

3月の単価のまま出しちまってさ、着工前に72万も差が出てて青ざめたよ

よくある質問

Q. 塗装工事の見積もりソフトは電卓とExcelより本当に効率化になりますか

缶数や人工の計算速度そのものより、単価更新の抜け漏れを防げる点が最大の効果です。今回の現場のように仕入れ単価が古いまま転記される事故は、単価をマスターで一元管理する仕組みがないと繰り返し起こります。

Q. 資材価格の値上がり分はどう見積もりに反映すればいいですか

仕入れ先から値上げ通知が来た時点で単価マスターを即日更新し、契約書に価格転嫁条項を明記しておくことが有効です。2025年12月施行の改正建設業法でも請負代金変更方法の明確化が求められています。

Q. 見積もりソフトを導入する目安の会社規模はありますか

人工10人未満の小規模事業者でも、複数現場を並行するなら単価管理の一元化は効果があります。現場数が増えるほどExcelのコピー運用による更新漏れリスクが高まるため、規模より現場の同時進行数で判断するのが実用的です。

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資材高騰なのに旧単価で見積る塗装会社の末路

資材高騰なのに旧単価で見積る塗装会社の末路

シーラーが1缶800円上がっても、去年の見積のまま出す。その積み重ねで粗利が消えていく手順のズレを、発注前・発注時・確認の3段階で洗い出します。


1. 塗料屋の値上げ通知を放置した3ヶ月後に起きたこと

2. 手順1:発注前にやる「原価の棚卸し」

3. 手順2:見積を出すときの「価格転嫁」の入れ方

4. 手順3:現場ごとの利益を「決算前」に確認する仕組み

5. 確認作業を「人力」から離すという選択肢

塗料屋の値上げ通知を放置した3ヶ月後に起きたこと

取引先の塗料店から「来月からシリコン系1缶2,200円アップ」のFAXが届いても、多くの現場監督はそれを見積の根拠に反映しません。

理由は単純です。過去の見積テンプレートをコピーして使い回しているからです。

ある会社では、この通知を放置したまま半年で12件受注しました。決算で粗利率を見たら、去年より4ポイント下がっていました。原因を追うと、資材費の値上げ分がそのまま会社の持ち出しになっていたことが分かりました。

2026年に入って塗装工事業の倒産件数が前年同期より増えている背景には、こうした「値上げを知っていたのに見積に載せなかった」ケースが少なくありません。職人不足と資材高騰、原油・ナフサ供給不安が同時に重なり、原価管理の甘さがそのまま資金繰りを直撃しています。

値上げのFAX、見積に反映するの忘れてたわ。半年分まとめて損してた。

手順1:発注前にやる「原価の棚卸し」

まず塗料単価を今月の数字に更新する

見積書のテンプレートに入っている塗料単価は、いつの数字ですか。3ヶ月前、半年前のまま固まっている会社がほとんどです。

手順はシンプルです。

  • 主要塗料(下塗り・中塗り・上塗り)の現在単価を塗料店に確認する
  • 希釈率と標準塗布量から1㎡あたりの実コストを再計算する
  • 見積テンプレートの単価欄を上書きする

ここでつまずくのが、「前回と同じ現場だから単価も同じだろう」という思い込みです。同じ塗料でも仕入れ時期が違えば単価は変わります。月初に一度、単価だけ確認する習慣がない会社は、ここで確実に原価を見誤ります。

手順2:見積を出すときの「価格転嫁」の入れ方

資材費が上がった分を、そのまま元請けや施主にぶつけると角が立つと思っていませんか。

実はやり方があります。

  • 見積書の内訳に「材料費(○月時点単価)」と明記する
  • 資材高騰分を別項目で切り出す(本体価格に埋め込まない)
  • 「単価改定のお知らせ」を一枚添付する

ここでつまずくのが、値上げ分を材料費に混ぜ込んで総額だけ上げてしまうパターンです。元請けから見ると「何が上がったか分からない値上げ」に見え、値切り交渉の材料にされます。内訳を分けるだけで、交渉の土俵が変わります。

2025年12月施行の改正建設業法では、請負代金の変更方法の明確化と契約内容の強化が求められています。契約書に価格転嫁の根拠を残す仕組みは、今後は努力目標ではなく実務上の必須項目になります。

手順3:現場ごとの利益を「決算前」に確認する仕組み

多くの塗装会社が抱える最大の弱点は、現場ごとの利益が決算まで見えないことです。

  • 現場が完了するたびに実際にかかった材料費・人工を記録する
  • 見積時の想定原価と実績原価を突き合わせる
  • 差異が5%を超えた現場は理由を書き出す

ここでつまずくのが、「忙しいから決算期にまとめてやろう」という先送りです。10現場分をまとめてやろうとすると、どの現場でどれだけ資材費が上振れしたか記憶が飛んでいて、結局ざっくりした数字しか出せません。

1現場終わるごとに5分でいいので数字を残す。これができている会社とできていない会社で、粗利率の差は如実に出ます。

改正建設業法では長時間労働に依存した運営も難しくなります。労働者の待遇改善で人件費が上がる分、原価管理の精度を上げないと利益はさらに薄くなります。

確認作業を「人力」から離すという選択肢

ここまでの手順を紙とExcelでやろうとすると、現場が10件あれば単価更新と原価突き合わせだけで月15〜20時間は飛びます。しかも属人化しやすく、担当者が辞めると仕組みごと消えます。

私たちイーテクノスも、塗装会社を経営する中で同じ壁にぶつかりました。現場ごとの利益が決算まで見えず、資材の値上げ分をどこで見積に反映したか追えなくなった経験から、原価と見積を1つの画面で管理できるツールAngaを作りました。

単価更新も現場別の実績原価も、LINEで送るだけで記録が残る仕組みにしています。

手順を覚えるより先に、まず今月の塗料単価を1回だけ見直してみてください。それだけで来月の見積の精度は変わります。

よくある質問

Q. 塗装業の原価管理は何から手をつければいいですか

まず塗料単価の見直しから始めてください。見積テンプレートの単価が古いままだと、どれだけ丁寧に工数計算をしても原価はズレます。単価更新→原価再計算→現場ごとの実績記録という順番で、小さく回すのが確実です。

Q. 資材高騰分を見積に反映すると元請けに嫌がられませんか

内訳を分けずに総額だけ上げると値切られやすくなります。材料費を別項目にして単価改定のお知らせを添付すると、根拠が明確になり交渉しやすくなります。改正建設業法でも価格転嫁の仕組みが求められています。

Q. 現場ごとの利益を把握する簡単な方法はありますか

現場が終わるたびに実際の材料費と人工を5分で記録する習慣をつけることです。決算期にまとめて計算しようとすると数字の記憶が飛びます。Angaのようなツールを使えばLINE送信だけで記録が残り、突き合わせが楽になります。

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スマホに現場写真が3000枚たまっているのに、どの現場がいくら儲かったか答えられない。原因は日報が「記録」で止まり「集計」に繋がっていないことです。手順で直します。


1. 導入前に「何を集計したいか」を決める

2. 現場ごとに入力ルールを最初の1週間で固める

3. 雨天中止や工程組み替えの記録漏れを防ぐ

4. 月末ではなく週次で原価を確認する

5. 日報の先にある経営課題まで含めて考える

手順1:導入前に「何を集計したいか」を決める

日報アプリを入れる前に、まず出面(現場ごとの人工数)・原価・工程のうちどれを最優先で見える化したいかを1つに絞ります。全部同時にやろうとすると設定だけで挫折します。

塗装会社の場合、まず詰まりやすいのは原価です。現場が10件並行していると、塗料費・外注費・人工費がどの現場にいくら乗っているか、決算になるまで分からないというケースが少なくありません。

ここでつまずく

「とりあえず写真管理だけできればいい」で選ぶと、後から原価集計機能が無くて結局Excelに戻る、という失敗が多いです。写真の先に何を見たいかを最初に決めておくと選定がぶれません。

手順2:現場ごとに入力ルールを最初の1週間で固める

アプリを配っただけでは職人は入力してくれません。入力する項目を「出面・使用塗料・希釈率・進捗(下地処理/下塗り/上塗り)・写真」の5つに絞り、テンプレート化します。

新人が入る現場では、色番(日塗工)を読み違えて記入するミスが起きがちです。番号だけでなく色名も併記するルールにしておくと、後で見返したときに事故が減ります。

最初の1週間は現場監督が朝礼で「今日はこの5項目だけ入れて」と声をかけ続けるのがコツです。ここで習慣化できるかどうかで、3ヶ月後に集計データが使えるかが決まります。

ここでつまずく

項目を最初から15個以上設定してしまい、職人が入力を面倒がって写真だけ撮って終わる、というパターンです。項目は少なく始めて、慣れてから増やします。

手順3:雨天中止や工程組み替えの記録漏れを防ぐ

外壁塗装は天候に左右されます。雨で1日流れた、乾燥待ちで翌日に順延した、という変更は日報に反映されないと出面と原価の数字がずれます。

工程が組み替わった当日のうちに、その日の実績と翌日の予定を両方入力するルールにしておくと、後から「あの日何があったか」を追いやすくなります。

2025年12月施行の改正建設業法では、天候や下地状況といった塗装特有のリスク情報を契約段階で明記することが求められるようになりました。日報に工程変更の理由まで残しておくと、契約書の記載内容と現場実態の突き合わせがしやすくなり、トラブル防止にもつながります。

ここでつまずく

「雨で休みだから今日は入力なし」で済ませてしまうと、月末に出面日数が合わず、原価計算がずれます。休んだ日も「中止」の一行だけは残しておきます。

手順4:月末ではなく週次で原価を確認する

日報が溜まっていても、見るのが月末だけでは手遅れです。週に1回、現場ごとの人工数×人工単価と塗料使用量を突き合わせて、見積もり時の原価と実績原価のズレを確認します。

ズレが出ている現場は、その週のうちに理由を職人に確認します。希釈率が指定より濃かった、標準塗布量より多く使っていた、といった原因は現場が終わってからでは聞き出しにくくなります。

週次確認を続けると、3ヶ月ほどで「この現場は毎回原価が甘くなる」といった会社側のクセも見えてきます。ここまで来ると、利益率の見える化が実際の見積もり精度改善に繋がり始めます。

日報の先にある経営課題まで含めて考える

塗装工事業では2026年に入ってから倒産件数が前年より増えている状況が報告されています。職人不足や資材高騰に加えて、改正建設業法による人件費上昇への対応が、体力のない事業者を追い込んでいる面があります。

日報アプリで原価と利益率を週次で見える化できると、値上げ交渉や価格転嫁の根拠を数字で示せるようになります。感覚ではなく実績データで「この現場はここまで原価が上がっている」と元請に説明できるかどうかは、これからの交渉力に直結します。

また業界では後継者不足からM&Aや事業承継が進んでおり、事業承継の相談は地域の商工会議所や中小企業庁の窓口でも受け付けています。承継や譲渡を検討する際も、現場ごとの利益率が数字で残っている会社の方が、相手先への説明がしやすくなります。

私たちイーテクノスも塗装会社を経営する中で、現場写真だけがスマホに溜まって原価が決算まで見えないという同じ壁にぶつかりました。そこで代表の井上が自社の現場運営から日報アプリ「Anga」を作り、出面・原価・工程を1つの画面で追えるようにしています。まずは1現場からでも試せますので、日報の入力ルールが固まったタイミングで触ってみてください。

写真は撮ってるのに、この現場が黒字か赤字かは決算まで分からなかった

よくある質問

Q. 現場 日報 アプリを導入すると職人の入力負担は増えませんか

最初に項目を5つ程度に絞れば、紙の日報やLINE報告より入力時間は短くなるケースが多いです。慣れるまでの1〜2週間は監督が声かけを続けることで定着しやすくなります。

Q. すでにExcelで原価管理しているのですが乗り換える意味はありますか

Excelは入力者が別々だと転記ミスが起きやすく、週次で確認するには手間がかかります。日報アプリなら現場入力がそのまま原価集計に反映されるため、月末や決算での手戻りが減ります。

Q. 雨天中止など工程変更が多い現場でも運用できますか

できます。中止や順延も「実績」として一行入力するルールにしておけば、出面日数と原価のズレを防げます。改正建設業法で求められるリスク情報の記録にもそのまま活用できます。

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