塗装業の利益率とは?下がる原因と見える化の方法を解説!

塗装業の利益率とは?下がる原因と見える化の方法を解説!

更新日:2026年10月13日 | 約9分で読めます | 監修:井上恭介(株式会社イーテクノス 代表取締役)

月末に通帳残高を見てようやく今月の出来を知る、という塗装会社は少なくありません。この記事では塗装業の利益率が現場ごとに把握しづらい理由を、原価管理の構造から掘り下げて解説します。読み終える頃には、忙しい月ほど赤字に気づけない仕組みと、その対策が分かります。


目次

  1. 塗装業の利益率とはどう決まるのか
  2. いま塗装会社の現場で起きていること
  3. 利益率が見えなくなる本当の原因
  4. 工事別の原価管理を放置するとどうなるか
  5. 工事別の原価を見える化する対策の選択肢
  6. 工事別の原価管理を始める手順
  7. LINEの日報から粗利を把握する利用イメージ

塗装業の利益率とはどう決まるのか

粗利と利益率の基本的な考え方

塗装業における利益率は、工事で得た売上から材料費や労務費などの原価を引いた粗利を、売上で割って求めます。たとえば外壁塗装一式の請負金額から、塗料代や職人の人工代、足場代を差し引いた残りが粗利です。この粗利をどれだけ確保できているかが、会社の体力を左右します。

塗装工事の原価に含まれる項目

原価には塗料や下地処理材などの材料費、職人の人工代、足場や養生にかかる費用、産業廃棄物の処理費などが含まれます。外壁塗装の現場であれば、ケレン(錆や旧塗膜を落とす下地処理)や吹付の工程ごとに人工がかかり、天候による延期があればその分の人工も積み増しになります。これらを現場ごとに積み上げて初めて、正確な原価が見えてきます。

工事別の利益率と会社全体の利益率は別物

会社全体の決算書を見れば年間の利益率は分かりますが、それだけでは個々の工事のどこで利益が出て、どこで削られたのかが分かりません。工事別の利益率を把握して初めて、見積の精度や歩掛(作業1単位あたりの工数)の妥当性を検証できます。会社全体の数字だけを見ていると、黒字現場が赤字現場の損失を覆い隠してしまう事態が起こり得ます。

いま塗装会社の現場で起きていること

通帳残高で今月の出来を判断している実態

多くの塗装会社では、工事ごとの収支を都度計算するのではなく、月末に通帳の残高を見て「今月は良かった」「今月は厳しい」と感覚的に判断しています。入金と出金がまとまって動く月末になって初めて、会社の状態を知る形です。これでは、どの現場が利益を押し上げ、どの現場が足を引っ張ったのかまでは分かりません。

忙しい月ほど数字を見る余裕がなくなる

受注が重なり現場が複数同時に動く月ほど、現場監督も職人も段取りと人の手配に追われます。原価を集計する時間は後回しになり、気づけば工事が完了して次の現場に移っている、という流れが繰り返されます。皮肉なことに、本来いちばん原価を確認すべき忙しい月ほど、数字を見る余裕がなくなっていきます。

どんぶり勘定でも回ってしまう業界構造

塗装業は職人の経験と勘で工程が進み、見積もおおよその相場観で作られることが珍しくありません。それでも工事自体は完成し、代金も入金されるため、原価を数値化しなくても業務そのものは回ってしまいます。この「回ってしまう」ことが、原価管理を後回しにする最大の落とし穴になっています。

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Anga(アンガ)|LINEで送るだけの塗装業向け日報アプリ

職人はいつものLINEで日報を送るだけです。現場名の直しや人工の判定、出面台帳への記録はAIが行います。

  • LINEで日報を送るだけ(専用アプリのインストール不要)
  • 現場名の略称・全角数字をAIが正式な現場名に直す
  • 人工の自動判定(半日0.5/終日1.0)

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利益率が見えなくなる本当の原因

原因1:工事ごとに原価を集計する仕組みがない

多くの塗装会社では、材料の仕入れ伝票や職人への支払いが、会社全体の経費としてまとめて処理されています。どの現場にいくらの材料費がかかり、何人工の職人を投入したのかを、工事単位で紐づける仕組み自体が存在しないケースが多く見られます。仕組みがなければ、担当者がどれだけ注意していても現場別の原価は積み上がりません。

原因2:人工(にんく)の計算が現場任せ・自己申告になっている

人工の記録は、職人からの口頭報告や手書きのメモに頼っている会社が少なくありません。半日作業なのか終日作業なのか、応援に入った職人の人数は何人かといった情報が、現場監督の記憶や職人の自己申告に委ねられています。集計のタイミングで記憶があいまいになったり、申告にばらつきが出たりすることで、実際の労務費と帳簿上の人工がずれていきます。

原因3:出面(でづら)の記録と請求処理が月末にまとめてしか行われない

出面(現場への出勤状況を示す記録)は日々発生する情報ですが、多くの現場では月末にまとめて台帳へ転記しています。工事が完了してから数週間後にようやく記録を整理するため、ある現場の原価がいくらだったかを確認できるのは、次の現場がすでに始まったあとになりがちです。このタイムラグが、赤字に気づくタイミングを遅らせる直接の原因になります。

原因4:売上と入金のタイミングがずれて感覚が狂う

塗装工事は着工から完工、さらに請求から入金までに一定の期間が空きます。先月完了した現場の入金が今月になって通帳に反映されることも多く、どの入金がどの工事に対応するのかが感覚的に分かりにくくなります。結果として、通帳残高が増えていても、それが今動いている現場の成果なのか、過去の現場の清算なのか判別できないまま、経営判断が進んでしまいます。

工事別の原価管理を放置するとどうなるか

歩掛が崩れた現場に気づかないまま次の見積を出す

築30年マンションの外壁改修のように、下地処理に想定以上の手間がかかる現場では、歩掛が計画から崩れることがあります。この崩れを数値で把握できていないと、同じような想定で次の見積を作ってしまい、同じ原因でまた利益を削ることになります。

赤字現場の原因が分からず同じ失敗を繰り返す

赤字だったことは通帳残高や決算で分かっても、それが材料のロスなのか、人工の見込み違いなのか、追加工事の無償対応なのかが分からなければ、対策の打ちようがありません。原因が特定されないまま時間が経つと、同じ種類の失敗が別の現場でも繰り返されます。

忙しいのに手元に残らない状態が常態化する

受注が途切れず現場が埋まっているのに、なぜか資金繰りが楽にならないという状態は、工事別の原価が見えていない会社に起こりやすい症状です。忙しさと利益が比例しないまま時間が過ぎると、職人を増やしても粗利は増えず、会社の体力だけが消耗していきます。

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Anga(アンガ)|日報から現場ごとの数字が見える

送られた日報が出面台帳と労務費に自動でつながり、現場ごとの粗利を確認できます。

  • 出面台帳への自動記録・労務費の自動計算
  • 月末の出面集計
  • 現場ごとの粗利レポート(金額が見えるのは管理者だけ)
  • 職人の言い方を覚える学習機能
  • 送信から3分間は取り消せる猶予

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工事別の原価を見える化する対策の選択肢

エクセルで現場ごとに原価台帳を作る方法

現場名ごとにシートを分け、材料費・人工・外注費を手入力でまとめる方法です。費用をかけずに今すぐ始められる点が魅力で、塗装会社の規模を問わず取り組みやすい方法といえます。ただし入力作業がすべて手作業になるため、現場数が増えると担当者の負担が大きくなり、更新が後回しになりがちです。

原価管理システムを導入する方法

見積・発注・原価集計を一元化できるシステムを使う方法です。工事別の粗利が自動で集計されるため、月中でも現場の採算を確認しやすくなります。一方で初期設定の手間や月額費用が発生するため、現場数や管理したい粒度に見合うかどうかの見極めが欠かせません。

日報と出面管理を連動させる方法

職人が送る日報から人工や現場名を拾い、出面台帳に自動で反映させる方法です。現場監督が別途集計し直す手間が減り、月末の出面集計にかかる時間を圧縮できます。日報の入力が習慣化している職人が多い会社ほど効果を感じやすい方法です。

それぞれの向き不向きと注意点

主な選び方の目安は次のとおりです。

  • 現場数が少なく費用をかけたくない会社はエクセルから着手しやすい
  • 複数現場を抱え見積から原価まで一括管理したい会社はシステム導入が向いている
  • 日報の入力習慣がすでにある会社は日報連動型が定着しやすい

どの方法も、記録のルールを職人と共有できていなければ数字の精度が上がりません。仕組みを選ぶ前に、誰が何をいつ記録するかを決めておくことが結果を左右します。

方法 初期費用の目安 運用の手間 向いている会社
エクセルで原価台帳を作る 低い 入力・集計ともに手作業が多い 現場数が少なく小さく始めたい会社
原価管理システムを導入する 中〜高い 初期設定後は自動集計が中心 複数現場を抱え月中に採算を見たい会社
日報と出面管理を連動させる 低〜中程度 日報入力さえ定着すれば手間が少ない 職人がLINEなどで日報を送る習慣がある会社

工事別の原価管理を始める手順

まず1現場だけで試してみる

いきなり全現場に新しいルールを広げると、現場も事務所も混乱しやすくなります。たとえば〇〇邸の外壁塗装工事など、工期が読みやすい1件を選び、人工・材料費・外注費を試しに記録してみる進め方が無理がありません。うまくいけば次の現場に広げ、合わなければ記録項目を調整すれば済みます。

人工と経費の記録ルールを職人と共有する

人工の数え方や経費の計上基準が現場ごとにばらついていると、集計した数字を比較できません。半日は0.5人工、終日は1.0人工といった基準や、立て替え経費の扱いを事前に職人と現場監督で合わせておく必要があります。ルールを紙やLINEで共有しておくだけでも、入力の揺れはかなり減ります。

月中に粗利を確認するタイミングを作る

月末にまとめて確認する方法では、歩掛(作業1単位あたりの工数)が崩れていても気づいた時には手遅れです。工期の中間地点など、月中に一度は現場ごとの進捗と原価を照らし合わせる場を作っておきます。現場監督と事務方が短時間でも数字を見る習慣ができると、違和感に早く気づけます。

集計の手間を減らす仕組みに置き換える

記録のルールが固まってきたら、手集計の部分をできるだけ減らしていきます。日報からの自動集計やシステム連携に置き換えることで、現場が忙しい月でも記録が止まりにくくなります。手間の削減は精度を保つための前提であり、仕組み化の最終的な目的です。

LINEの日報から粗利を把握する利用イメージ

職人が普段どおりLINEで日報を送る1日の流れ

これは利用イメージです。たとえば職人の山田さんが、◯◯建設の現場で下地処理とケレン作業を終えた夕方、いつも使っているLINEで「◯◯邸 外壁 下地処理 終日」と日報を送ります。専用アプリを新しく覚える必要がなく、普段のやり取りの延長で入力が完了します。

現場名や人工が自動で整理される仕組み

送られた日報は、現場名の略称や全角数字が入っていてもAIが正式な現場名に直し、終日なら1.0人工、半日なら0.5人工として自動で判定されます。山田さんの言い回しのクセも学習機能が覚えていくため、入力の仕方を細かく統一しなくても記録が揃っていきます。送信から3分間は取り消せる猶予があるため、入力ミスに気づいたときもすぐ直せます。

月末に管理者が現場ごとの粗利を確認する場面

出面は自動で台帳に記録され、労務費も自動で計算されます。月末、管理者は現場ごとの粗利レポートを開き、◯◯邸の現場が想定どおりの歩掛で進んだか、別の現場で人工がかさんでいないかを確認します。金額が見えるのは管理者だけなので、職人には普段どおりの日報を送ってもらいながら、経営側だけが採算を把握できる状態が作れます。

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Anga Starter 月額2,000円(税込2,200円)・3ヶ月無料

いまご提供しているのは日報の Starter プランです。発注・見積・請求は上位プラン(近日公開)で対応予定です。

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よくある質問

Q. 塗装業の利益率は何パーセントくらいが目安ですか

会社の規模や元請け・下請けの立場、工事内容によって大きく異なるため、業界共通の明確な目安はありません。自社の過去の工事を工事別に原価管理し、現場ごとの粗利率を蓄積して自社なりの基準を作ることが、実態に合った目安を持つ近道です。

Q. エクセルでの原価管理とシステム導入はどちらから始めるべきですか

現場数が少なく、まずは工事別に数字を残す習慣をつけたい段階であればエクセルから始めても十分です。現場数が増えて集計が追いつかなくなってきたタイミングで、日報連動やシステム導入への切り替えを検討する進め方が無理なく移行できます。

Q. 職人に原価管理への協力を依頼すると反発されませんか

いきなり細かい数字の入力を求めると負担に感じられやすくなります。普段使っているLINEでの日報など、すでにある習慣の延長で記録できる仕組みを選び、人工の数え方などルールを先に共有しておくと、協力を得やすくなります。

この記事の監修

井上恭介(株式会社イーテクノス 代表取締役)

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塗装業 利益率が消える理由|手残り9万円の真実

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人工24人、缶数182缶。売上648万円の現場なのに、通帳に残ったのは9万円でした。歩合と日当を口約束で決め続けた塗装会社が、利益率を初めて工事別に計算した記録です。


1. 受注したときは「いい現場」だった

2. 雨で3日流れた朝、歩掛の狂いが始まった

3. 完工しても現金が残らなかった理由

4. 次の現場から変えた3つのこと

受注したときは「いい現場」だった

鉄骨造3階建て、築28年の賃貸マンション改修工事です。外壁と屋上防水、鉄部塗装込みで請負金額648万円。工期は21日間で組みました。

社長は職人歴18年、独立して6年目。職人は常用3人と外注2人の体制で、日当は職人ごとに「だいたい2万」「あいつは2万2千」と口頭で決めてきました。歩合も棟梁経験のある職人には「利益が出たら多めに」と曖昧なまま渡してきました。

見積もり時点での粗利は計算上32%、208万円の想定でした。数字だけ見れば悪くない現場です。

雨で3日流れた朝、歩掛の狂いが始まった

着工10日目、下地処理とケレン(下地調整)を終えて吹付塗装に入る予定の朝、天気予報が外れて雨が降りました。

工程を組み替えて鉄部塗装を先行させましたが、職人2人が別現場の応援に回っていて出面(現場に入る人数)が足りません。急遽、外注を1人追加しました。日当2万3千円、口約束です。

缶数が足りなくなった

当初発注は上塗り用シリコン塗料42缶でしたが、下地の傷みが想定より深く、下塗りに8缶追加。標準塗布量から逆算した見積もりが甘かったのです。

結局、工期は21日から26日に延び、人工は当初計画の19人から24人に膨らみました。缶数も154缶の予定が182缶になりました。

完工しても現金が残らなかった理由

工事は無事に終わり、施主からのクレームもありませんでした。現場としては「成功」です。

ところが決算前に社長が通帳を見ると、この現場に紐づく現金はほぼ残っていませんでした。売上648万円に対して、職人への支払い総額は312万円。当初想定より58万円多く出ていました。

材料費も追加8缶分でおよそ6万円増、外注の緊急手配で日当も高めに払っています。歩合として棟梁に渡した15万円も、利益が出た前提の口約束でしたが、実際の利益率は計算していませんでした。

工事別に計算して初めてわかったこと

決算時にこの現場だけ切り出して利益率を出すと、想定32%に対して実際は14%。金額にして208万円想定が91万円まで落ちていました。延びた5日分の日当と缶数追加が、そのまま利益を削っていたのです。

次の現場から変えた3つのこと

社長がまず変えたのは、歩合と日当を工事着工前に金額で書面化することでした。「雨で延びた場合の追加日当は2万5千円まで」と条件も先に決めました。

次に、缶数と人工を工程表に紐づけて、進捗のたびに粗利を仮計算する運用にしました。紙の日報では追いつかないため、現場ごとの数字をその場で入力する仕組みが必要でした。

私たちイーテクノスも塗装会社を経営していて、同じように工事が終わるまで利益率が見えない時期がありました。その経験から、現場ごとの人工・缶数・歩合を入力するとその場で粗利が出るクラウド管理ツール「Anga」を作りました。

口約束を悪者にする話ではありません。ただ、口約束のまま工事が延びると、利益率を計算する機会そのものがなくなります。工事別の粗利が見えれば、次の見積もりで歩掛と日当の基準を直せます。

歩合は気持ちで払ってきた。数字で見たら気持ちだけじゃ払えないとわかった

よくある質問

Q. 塗装業の利益率は何%あれば健全ですか

工事規模や外注比率で差はありますが、粗利率25〜30%を確保できていれば固定費を吸収しやすい水準です。今回の現場のように14%まで落ちると、人工や缶数が想定を超えた分がそのまま赤字圧力になります。工事別に粗利を出して初めて基準の妥当性がわかります。

Q. 職人の日当や歩合を書面化すると関係が悪くなりませんか

多くの現場では逆です。曖昧なまま延びた工期の追加分でもめる方が関係を壊します。着工前に「延びた場合はいくら」まで決めておくと、職人側も安心して動けます。書面化は不信ではなく、条件を先に共有する作業です。

Q. 工事ごとの利益率はどうやって計算すればいいですか

売上から材料費・外注費・人工費・歩合を差し引いた粗利を、工事単位で出すのが基本です。手作業だと工事終了後になりがちなので、進捗の途中で仮計算できる仕組みがあると、延びた工程での判断が早くなります。

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98万円が78万円に化けた塗装業の値引き構造

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築22年・延べ床38坪の戸建て、見積もり98万円が最終78万円に化けた話です。値引いたのは社長の一存でした。原価も粗利も見ないまま数字だけ動いた現場の記録です。


目次

1. 98万円の見積もりが78万円になった日

2. 値引いた20万円がどこから削られたか誰も追わなかった

3. 社長が「感覚」で判断していた本当の理由

4. 次の現場からやったこと

98万円の見積もりが78万円になった日

埼玉県内、築22年の戸建て外壁・屋根塗装です。延べ床38坪、下地はサイディング。ケレン(下地の汚れやチョーキングを落とす作業)から中塗り・上塗りまで、シリコン系で工期6日、人工は延べ8人工の見積もりでした。

塗料は外壁用が4缶、屋根用が3缶、下塗り2缶の想定で、材料費と労務費を積んで98万円。粗利率はざっくり32%で組んでいました。

元請けの担当者から電話が来たのは提出3日後です。「他社が75万円で出してきた。同じ仕様でそこまで下げられませんか」。社長は現場も見ずに即答しました。「78万円まで頑張ります」。

値引いた20万円がどこから削られたか誰も追わなかった

社長の感覚は「まあ利益は残るだろう」でした。しかし78万円に着地した時点で、原価と粗利を数字で確認した人は社内に誰もいませんでした。

実際に現場が始まると、雨で2日流れて工期が8日に延び、足場屋への支払いが追加で3万円発生。下地の傷みが想定より深く、下塗りが2缶から3缶に増えました。

数字を並べると粗利はこう変わった

材料費は当初想定の29万円から34万円に増加。人工も8人工の見積もりに対し、実際は雨天調整で9.5人工かかりました。労務費換算で単価2万円としても、想定16万円が19万円に膨らんでいます。

材料費34万円、労務費19万円、足場追加3万円、諸経費5万円。合計61万円が原価です。売上78万円から引くと粗利は17万円、粗利率はわずか21.8%でした。最初の見積もり通り98万円なら粗利は37万円、率にして37.8%あったはずの現場です。

社長が「感覚」で判断していた本当の理由

この社長を怠慢だと責めるのは簡単です。ですが取材を重ねると、多くの塗装会社で同じ構造が見えてきます。原価を出すには材料費・人工費・経費を現場ごとに集計する手間がかかり、決算までその作業を後回しにしているケースが大半です。

見積もり段階では感覚的な相場観があっても、値引き交渉が来た瞬間、その場で原価を再計算できる仕組みがない会社がほとんどです。結果、社長は「経験上、これくらいなら残るはず」という勘で数字を動かします。

現場が10件あれば、原価集計だけで月20時間は飛ぶという声もよく聞きます。忙しい現場監督にその時間を求めるのも酷な話です。だからこそ値引きのたびに利益率が削られ、決算で初めて「あの現場、赤字だったのか」と気づく会社が後を絶ちません。

次の現場からやったこと

この会社が変えたのは、値引き交渉の前に必ず原価シミュレーションを見る、というルールひとつです。営業担当か社長が、缶数・人工・経費を入力すれば粗利率が即座に出る状態を作りました。

次の現場、築15年のアパート改修(延べ床52坪)では、元請けから同じように値引き要請が来ました。今度は「20万円下げると粗利率が18%まで落ちます」とその場で数字を示せたため、値引き幅は8万円で決着しています。

私たちイーテクノスも塗装会社を自社で経営していて、まさにこの「感覚での値引き」に何度も利益を削られてきました。現場ごとの原価と粗利がリアルタイムで見えないまま、決算で数字が合わない苦しさを知っています。その経験から開発したのが、見積もり作成と原価管理を一つにしたAngaです。値引き交渉の場で粗利率を即座に確認できれば、社長の感覚は最後の判断材料の一つに戻ります。

78万円でいくって即答したの俺だけど、原価見てなかったわ正直

よくある質問

Q. 塗装業の適正な利益率はどれくらいですか

会社の固定費構造によりますが、粗利率30%前後を目安にする会社が多いです。人件費や車両費を賄った上で利益を残すには、25%を下回ると経営が厳しくなる会社が一般的です。値引き前に自社の損益分岐となる粗利率を把握しておくことが判断の軸になります。

Q. 値引き交渉の場ですぐ原価を確認する方法はありますか

見積もり作成時に材料費・人工費・諸経費をあらかじめ項目分けしておき、値引き額を入力すると粗利率が自動計算されるツールを使う方法があります。手計算やExcelでも可能ですが、交渉のスピードに追いつくにはシステム化が現実的です。

Q. 現場ごとの利益を決算まで把握できないのはなぜですか

多くの会社が見積もりと実際の原価集計を別々に管理しており、追加工事や資材のロスを都度反映できていないためです。現場終了時に実績原価を見積もりと突き合わせる仕組みがないと、赤字現場も黒字現場も決算まで気づけません。

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塗料使用量が不明で赤字現場を見逃す理由

塗料使用量が不明で赤字現場を見逃す理由

外壁塗装の見積もりは坪単価で出しているのに、実際に何缶使ったかは誰も記録していません。塗装業の利益率が現場ごとにバラつく本当の原因を、3層に分けて分解します。


1. 症状:利益率が高いはずの現場が、なぜか薄利で終わる

2. 本当の原因①:使用量の記録が「缶の数」でしか残らない

3. 本当の原因②:現場ごとの数字が、決算という1つの箱に溶ける

4. なぜ今まで放置されてきたのか

5. どうすれば断てるか:記録を「入力の手間」から「自動で残る数字」に変える

症状:利益率が高いはずの現場が、なぜか薄利で終わる

3階建ての戸建て、足場も良好、下地処理も楽勝。見積もり時点では「今期一番の優良案件」だったはずの現場が、終わってみれば粗利15%そこそこ。逆に難有りの築30年マンション改修が、想定より利益が残っていたりします。

多くの塗装会社では、この差がなぜ生まれたか誰も検証しません。理由は単純で、現場ごとの塗料使用量を記録していないからです。標準塗布量(1㎡あたりに必要な塗料量の目安)と実際の使用量を突き合わせる作業を、そもそもやっていない会社がほとんどです。

見積もりは「経験上このくらい」で出し、発注も「いつもの量+予備」で決める。この2つの勘が一致していれば利益は出ますが、ズレていても誰も気づけない仕組みになっています。

本当の原因①:使用量の記録が「缶の数」でしか残らない

現場监督に聞くと「何缶使ったかは把握している」と答える人が大半です。ただし、それは請求書や納品伝票の缶数であって、実際に壁に塗った量とは別物です。

希釈率(塗料を薄める割合)は職人によって微妙に違います。同じ規定の希釈率でも、夏場と冬場、下地の状態、職人の癖で塗り重ねの厚みが変わります。缶数は記録に残っても、それが「適正だったか」「余分に使ったか」を判定する基準がどこにもありません。

結果として、原価計算は「塗料代=発注した缶数×単価」という粗い数字になります。これは実際の原価ではなく、発注額でしかありません。

本当の原因②:現場ごとの数字が、決算という1つの箱に溶ける

月次でも粒度が粗すぎる

多くの塗装会社は、原価管理を「今月の材料費」「今月の外注費」という会社全体の集計で見ています。現場Aで余った塗料を現場Bで使い切っても、どちらの現場の原価だったかは記録上わかりません。

決算で初めて「今期は苦しかった」と気づく

個別の現場が赤字でも、他の現場の黒字に埋もれて見えなくなります。経営者が違和感に気づくのは、たいてい決算書を見たときです。その時点では、どの現場のどの工程で崩れたのか、もう検証のしようがありません。

これは経営者の能力の問題ではなく、現場単位でデータを取る仕組みが最初から存在しないという構造の問題です。

なぜ今まで放置されてきたのか

塗料使用量を現場ごとに記録する作業は、地味で手間がかかります。塗装工事1件ごとに「何㎡塗って、何リットル使ったか」を毎回入力するのは、紙の日報やExcelでは現実的に続きません。

現場が10件同時に動いていれば、日報だけで管理側の工数は膨らみます。職人に「使った量を正確に報告してくれ」と頼んでも、現場では養生や段取りに追われて後回しになります。

さらに、仮に記録が残っても、それを見積もり時の想定と自動で照合する仕組みがなければ、結局「見るだけ」で終わります。忙しい現場監督が、Excelを開いて過去の類似現場と比較する時間は、現実にはほぼ取れません。

精神論で「ちゃんと記録しよう」と言っても定着しないのは、記録すること自体に価値を感じられる仕組みがないからです。

どうすれば断てるか:記録を「入力の手間」から「自動で残る数字」に変える

断つべきは2点です。1つは、現場ごとの塗料使用量と面積を紐づけて記録する習慣。もう1つは、その記録を見積もり時の想定原価と自動で比較できる状態にすることです。

この2つが揃って初めて、「利益率が高いはずの現場でなぜ薄利だったか」を後から検証できます。逆に言えば、この仕組みさえあれば、次の見積もりの精度も上がっていきます。

缶数は覚えてても、どの現場でいくら儲かったかは決算まで分からんかった

私たちイーテクノスも、もともとは自社の塗装現場で同じ壁にぶつかっていました。現場ごとの実際原価が決算まで見えず、どの現場が本当に儲かっているのか把握できないまま数年が過ぎていたのです。

その経験から開発したのが、現場ごとの発注・使用量・原価をひとつの画面で管理できるAngaです。LINEでの発注をそのままデータ化し、現場別の粗利を自動で可視化する仕組みにしています。

勘で決めてきた塗料使用量を、数字で検証できる状態に変えたい会社には、こうしたツールも選択肢のひとつになります。

よくある質問

Q. 塗装業の利益率は平均でどのくらいを目安にすればいいですか?

会社の規模や元請・下請の立場で大きく変わるため一律の目安はありません。重要なのは平均値ではなく、現場ごとの粗利のバラつきを把握することです。バラつきの原因が塗料使用量にあるケースは少なくありません。

Q. 塗料使用量を現場ごとに記録する簡単な方法はありますか?

最初は発注時に「現場名・面積・使用予定量」をセットで残すだけでも効果があります。紙やExcelでも始められますが、現場数が増えると入力負担が大きくなるため、発注データが自動で現場別に蓄積されるツールを使う会社も増えています。

Q. 見積もり時の塗料使用量と実際の使用量がズレる主な原因は何ですか?

希釈率の違い、下地の劣化度合い、職人ごとの塗り重ねの癖、気温や湿度による乾燥速度の差が主な原因です。いずれも現場ごとに記録して初めて傾向が見えるため、記録の習慣がないと原因の特定自体ができません。

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塗装業の丼勘定給料が利益率を下げる理由

塗装業の丼勘定給料が利益率を下げる理由

繁忙期なのに利益が残らない。原価管理をせず現場終了後に人件費を決める丼勘定が、その正体です。手順で直す方法を解説します。


1. まず自社の丼勘定っぷりを数字で確認する

2. 現場ごとの人件費を先に決めてから職人に伝える

3. 現場終了後にズレを確認し、次の見積に反映する

4. 仕組み化まで持ち込む、その先の選択肢

まず自社の丼勘定っぷりを数字で確認する

外壁塗装の現場が10件同時に動いている会社で、各現場の人件費が「だいたいこれくらい」で決まっているなら、それは丼勘定です。

手順は3つです。まず直近3ヶ月の完了現場を10件選びます。次に見積時に想定した人工(作業員1人の1日分の稼働)と、実際にかかった人工を並べます。最後に差分が2人工以上ある現場を赤マーカーで囲みます。

ここでつまずく

ここでよくある失敗は、日報が「今日も現場A、順調」しか書かれておらず、実際に何人工かかったか誰も記録していないケースです。日報の形式を変えない限り、この確認作業自体が始まりません。

塗装工事業の倒産が2026年に入って増えているという業界の動きもあります。職人不足や資材高騰に加え、原価が見えない会社ほど、繁忙期に人を増やしても利益が薄いまま倒産リスクに近づきます。

現場ごとの人件費を先に決めてから職人に伝える

丼勘定を止める第一歩は、現場に人を出す前に人件費の上限を決めることです。

  • 見積書の人工数から、現場ごとの「使える人件費の上限」を算出します。
  • 職人ごとの歩掛(作業1単位あたりの工数)を過去現場から拾い、その現場で何人工かかりそうか予測します。
  • 上限と予測が近い場合は、現場監督が事前に「この現場は3人工で仕上げてほしい」と職人に伝えます。

ここでつまずく

新人の現場監督が、この上限を職人に伝えず「とりあえず終わったら教えてください」で現場に送り出すと、丼勘定に戻ります。数字を先に渡すことが肝です。

ベテラン職人ほど「今までのやり方でいい」と抵抗することもあります。ここは監督が数字の根拠(見積書の人工数)を見せて説明するしかありません。

現場終了後にズレを確認し、次の見積に反映する

現場が終わったら、丼勘定に戻らないための確認作業が要ります。

  • 予測人工と実際の人工を突き合わせます。
  • ズレた原因を1行で書きます(下地処理が想定より荒れていた、雨で1日流れた、など)。
  • 同じ現場タイプ(築30年マンション改修、木造2階建てなど)の次回見積に、このズレを反映します。

ここでつまずく

ここでの典型的な失敗は、ズレの原因を「まあいろいろあって」で済ませてしまうことです。原因を1行でも書かないと、次の見積が永遠に同じ精度のまま丼勘定に戻ります。

2025年12月に施行された改正建設業法では、著しく短い工期の禁止や、天候・下地状況などのリスク情報を契約段階で明記する義務が加わりました。原価管理をせず口約束で工期と人件費を決めてきた会社ほど、この対応に苦労することになります。

現場が終わってから給料計算じゃ、いつまでも儲かってる気がしねえんだよな

仕組み化まで持ち込む、その先の選択肢

3つの手順を1〜2ヶ月続けると、現場ごとの利益率が見えてきます。ここまでは紙とExcelでも可能です。

ただ現場が10件を超えると、突き合わせ作業だけで毎月20時間近く飛ぶ会社も出てきます。改正建設業法で賃金水準の確保と労働条件改善が必須になった今、人件費上昇分を価格に転嫁する仕組みも同時に整える必要があります。

私たちイーテクノスは塗装会社を経営しながら、この丼勘定の突き合わせ作業に何年も苦しみました。その経験から、現場ごとの人件費と実績をLINEから記録し、原価を自動で見える形にするAngaを作りました。

手順を仕組みに落とし込む段になったら、こうしたツールも選択肢の一つです。

よくある質問

Q. 塗装業の利益率はどれくらいが目安ですか

会社の規模や元請・下請の立ち位置で差がありますが、人件費と資材費を現場ごとに正確に把握できていない会社ほど、繁忙期でも利益率が伸びない傾向があります。まずは自社の現場別の人工ズレを数値化することが出発点です。

Q. 丼勘定をやめると職人のモチベーションは下がりませんか

人件費の上限を事前に伝えるだけでは下がりません。むしろ早く終わらせた分を評価する仕組みを合わせて作ると、職人側にも動機が生まれます。数字を隠さず見せる姿勢が信頼につながります。

Q. 原価管理を始めるのに何から手をつければいいですか

まず直近の完了現場10件で、見積時の想定人工と実際の人工を突き合わせる作業から始めてください。この差分を可視化するだけで、丼勘定の実態と改善ポイントが見えてきます。

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粗利30%でも手元に残らない——塗装業『見えないコスト』の正体

粗利30%でも手元に残らない——塗装業『見えないコスト』の正体

見積上は粗利30%を確保しているのに、月末になると通帳の残高が薄い——そんな経験をしている塗装会社は少なくありません。原因は売上や塗料単価ではなく、日常業務に埋もれた『見えないコスト』にあります。本記事では、塗装業特有の利益を蝕む構造を解説します。


「粗利30%」の計算式に含まれていないコストがある

夜21時、事務所の蛍光灯の下で見積書を見直す社長の手が止まります。数字は合っているはずなのに、なぜか利益が出ていません。

塗装業の粗利計算は、多くの場合「売上-材料費-外注費」で出されています。ところが実際の現場では、この式に入っていないコストが積み重なっています。

代表的なものを挙げると、以下のとおりです。

  • 段取り(現場着工前の準備・養生資材の搬入調整)にかかる職人の移動時間
  • 色番(日塗工・ND・SRなどのカラー番号)の確認電話や手配のやり直し
  • 現場ごとに異なる希釈率・標準塗布量の再確認作業
  • 発注ミスによる材料の返品・再発注のロスタイム

これらは「作業」ではなく「段取り」に分類されるため、工数として歩掛(作業1単位あたりの工数)に乗らない場合がほとんどです。

外壁塗装の現場が月10件あれば、発注書・確認連絡・修正対応だけで月20〜30時間は消えていきます。職人1人あたりの日当を逆算すると、それだけで数万円規模のロスになります。

粗利率は「計算上の数字」と「実態」が乖離しやすい業種です。まず自社の段取りコストを可視化することが、利益改善の第一歩になります。

出面管理の穴が、じわじわ利益を削る

現場帰りの軽トラの中で、職人がLINEに日報を送ります。「今日は外壁2面ケレン(旧塗膜や錆を除去する下地処理)おわり、明日から下塗り」——その一文だけでは、何人工(にんく:作業員1人1日分の工数単位)かかったか、進捗が計画比でどこにいるか、まったく把握できません。

出面(でづら:日々の作業員の稼働記録)管理が曖昧なまま現場が進むと、次のような問題が発生します。

  • 計画より人工が膨らんでいても、完工後にしか気づけない
  • 途中で下地処理が増えても、追加費用を請求するタイミングを逃す
  • 職人ごとの作業スピードの差が歩掛に反映されず、次の見積精度が上がらない

特に築30年超のマンション改修では、開けてみるまでわからない劣化が多く、現場での判断変更が頻繁に起きます。その都度の工数変動が記録されないまま完工すると、実行原価は見積原価を軽く超えています。

現場監督が複数現場を掛け持ちしている場合、この「記録の穴」はさらに広がります。月次で利益を締めたとき、どの現場でどれだけ膨らんだかが追えない状態では、次の見積に活かすことも難しくなります。

出面管理は職人への負担を増やすためではなく、会社が正確な原価を知るための仕組みです。その認識の転換が、地道に利益率を改善していきます。

なぜ塗装業専用のツールが必要なのか——Angaが生まれた理由

汎用の工程管理ツールや会計ソフトは多くあります。しかし、塗装業の現場で実際に使われ続けるツールは非常に限られています。その理由は「業種の固有語彙と慣習」にあります。

Anga(アンガ)は、塗装会社を経営する株式会社イーテクノス・井上恭介氏が開発したツールです。自社の現場で痛感した課題をそのまま機能に落とし込んでいます。

例えば、こうした場面に対応しています。

  • 職人が「クリマイ」と書いたとき、クリーンマイルドシリコンとして認識する略称学習
  • 色番N80・3分艶など、日塗工コードのまま発注書を作成できる入力設計
  • 現場ごとの実行原価と見積原価を並べて表示し、利益の乖離をリアルタイムで把握

一般的なAIツールに「N80の3分艶で吹付仕上げ」と入力しても、意味を正確に処理できるものはほとんどありません。塗装業の言語で動くことが、現場での定着率を大きく左右します。

「使いこなせなかった」ではなく「最初から塗装業の言葉で動く」設計——これがAngaが塗装会社から支持される理由です。

見えないコストを削るためには、現場の言葉で動くツールが不可欠です。汎用ツールを無理やり使いこなそうとするコスト自体も、実は見えないコストのひとつになります。

見えないコストを減らすための、現実的な3ステップ

色番の確認電話が鳴るたびに、現場監督の手が止まります。その1本5分の電話が、1日に何本あるかを数えた人は少ないかもしれません。

見えないコストを削るには、一気に仕組みを変える必要はありません。以下の3ステップから始めると、変化が数字に現れやすくなります。

【ステップ1】現場単位で原価を記録する習慣をつける
完工後でなく、週次で実行原価を確認します。外壁塗装の現場であれば、下塗り・中塗り・上塗りの工程ごとに人工と材料を分けて記録するだけで、どこで膨らんでいるかが見えてきます。

【ステップ2】段取りにかかる時間を「コスト」として認識する
職人の移動・養生資材の確認・発注書作成を「仕事前の準備」ではなく、原価に含まれる工数として扱います。1現場あたりの段取り時間を記録するだけで、見積の精度が変わります。

【ステップ3】現場の言葉で動くツールを選ぶ
入力の手間が増えるツールは現場で使われません。職人・監督が普段使っている言葉のまま記録できる環境が、継続の条件になります。

粗利30%を「実際に手元に残る30%」にするには、計算式を変えるより、計算式の外にあるコストを見える化するほうが早いです。その第一歩は、今日の現場の記録から始まります。

粗利は出てるはずやのに、なんで残らんのか長年わからんかった

月20〜30時間
月10現場規模の塗装会社で発注・確認・修正対応に消える時間の体感値

完工後が大半
出面管理が曖昧な現場では、利益の膨らみに途中で気づけないケースが多い

1現場3〜5本
日塗工コード・艶指定・希釈率の確認で発生する手戻り連絡の現場感覚値

7日間無料で試す